幻の「お湯呑みとお皿」。くら寿司コラボの中止に感じた、あまりにも“ちいかわ”らしい後味
前回のコラムでは、「ちいかわ経済圏」という消費熱狂には全く興味がなく、彼らが日々を懸命に生きる「ちいかわ生存圏」だけに触れていたい、というお話をさせていただきました。
そんな中、みなさんもご存知だと思いますが、あまりにもショッキングで、悲しいニュースが飛び込んできました。
回転寿司大手の「くら寿司」で大盛況となっていた「ちいかわ」コラボキャンペーンが、急きょ全面中止となる事態が発生しましたね。
突然のコラボ中止と、広がった波紋
くら寿司の公式サイトでは、従業員による不正行為が判明したこと、そしてファンや顧客に対する深々としたお詫びの文書(リリース)が掲載されました。
- くら寿司 公式お知らせ
「ちいかわ」コラボ施策に関する一部SNS投稿について
https://www.kurasushi.co.jp/topic/20260905_news.html
楽しみにしていたキャンペーンが突如終了してしまったニュースは、大手メディアでも一斉に報じられ、「界隈」はもちろん世間一般にも大きなショックを与えました。
- 京都新聞(我らが京都新聞!)
くら寿司、「ちいかわ」コラボ中止 従業員の不正行為判明で
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1328490 - 朝日新聞デジタル
くら寿司、「ちいかわ」コラボキャンペーンを中止 「従業員が不正」
https://www.asahi.co.jp/webnews/pages/abc_62405.html - 読売新聞オンライン
くら寿司の従業員、景品の「ちいかわ」横領判明しコラボ企画中止…メルカリに大量出品
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20260905-GYT1T00218/ - カンテレNEWS(関西テレビ)
くら寿司「ちいかわ」キャンペーンが突然の中止 従業員による景品横領が発覚 「店側がそれやると信頼も落ちる」客から落落等の声
https://www.ktv.jp/news/articles/?id=29378 - FNNプライムオンライン
くら寿司現役従業員「ちいかわコラボ」景品は「いつもより管理が厳重だった」 従業員の横領で中止…背景に「高額転売」
https://www.fnn.jp/articles/-/1109557
手に入らなかったお湯呑みと、幻となった「リアルお家くら寿司」
ニュースを読みながら、私自身も本当に残念でなりませんでした。
第3弾まで用意されていたプレゼント企画の中で、私は特に「お湯呑み」を楽しみにしていました。
そして、もしこの後に控えていた第3弾の「お皿」も……。
スーパーで買ってきた「パック寿司(ハチワレ好きなら分かるハズ)」を落とさず、お皿に並べ、お湯呑みにお茶を注ぐ。
それだけで、自宅にいながらいつでも楽しくて幸せな「お寿司タイム」が過ごせるはずだったのに。
しかし、湧き上がる残念さを抱えながら、ふと冷静になりました。
「……いや待てよ。この『思い通りにいかない感じ』って、すごく『ちいかわ』らしくないか?」
理不尽さと後味の悪さ。作中に流れる“あの空気感”
現在公開中の『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』を観た方ならピンとくるかもしれません。
ネタバレになるためあえて結末は伏せますが、あの映画を観終わった後に残る、あの「後味」の感覚です。
思えば、作中ではこれまでも、心をざわつかせるエピソードが数多く描かれてきました。
- 【草むしり検定5級編】
これぞ代表格!一緒に勉強したのにハチワレだけが合格し、ちいかわは不合格。どれだけ努力しても、報われない現実があるという切なさ。 - 【「こんなになっちゃった」編】
理由も分からず不可逆な変異(キメラ化)を遂げ、「こんなになっちゃったからには、もうネ……」と涙を流しながら襲いかかってくる恐怖と不条理。 - 【オフィスで仲良くなった同僚編】
労働先で出会ったピンクのパジャマを着たあの同僚が突然姿を消し……『あのこ』はどこに? - 【パジャマパーティーズ編】
大人気となったパジャマパーティーズのメンバーが連れ去られ、無事に救出されたものの、耳が欠けるなどの痛々しい傷を負って戻ってくる過酷な現実。 - 【拾魔(ひつま)編】
館でさせられていた作業が、実は石化された仲間(ちいかわ族)を削る行為だったというホラー。
今回も、楽しみにしていた日常が理不尽なトラブルや怪異によって突如として奪われてしまう。
くら寿司のコラボ中止という出来事も、まさにこの「ちいかわ」の世界観そのものだと思いました。
不条理な現実(生存圏)を、それでも生きていく
コラボが途中で終わってしまったことは本当に残念ですし、お湯呑みやお皿が手に入らなかった寂しさは拭えません。
けれど、完璧なハッピーエンドばかりではなく、人間の欲望や身勝手さ、理不尽なアクシデントによって「呆気なく崩れ去る」というこの体験こそが、皮肉にも現実世界に現れた「リアルちいかわ(生存圏)」なのだと感じてしまいました。
思い通りにいかない不条理な現実に直面しながらも、ハチワレたちは今日という日を前を向いて懸命に生きています。
だからこそ、私もこの残念な後味を噛み締めつつ、「これもまた、ちいかわと一緒に生きているリアルなんだ」と受け止めながら、今週もお仕事をがんばろうと思いました。
最後に、やっぱり未練があり、配布されることのないお皿の行方をついつい探してしまいました。
ITmedia
幻の「ちいかわ」コラボ第3弾皿、捨てちゃうの? くら寿司に聞いてみた
https://www.itmedia.co.jp/news/article/2609/08/2000001286/

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