
引き出しで眠る、分厚い名刺の束
展示会が終わった翌週。机の上には、3日間で集まった分厚い名刺の束。
「いやー、今回は手応えあったね」と話しながら、その束を輪ゴムで留めて、引き出しにしまう——。
…で、その後どうなったでしょうか。
正直に言うと、多くの会社で名刺はそのまま眠ります。弊社も以前はそうでした。
「すぐ商談になりそうな数社」にはお礼の連絡をするものの、残りの大多数は「今すぐじゃないから」と後回しになり、気づけば次の展示会がやってくる。そしてまた、新しい束が引き出しに増えていく。
これ、すごくもったいない話です。
展示会で名刺を交換した相手は、わざわざブースに立ち寄って、話を聞いてくれた人たちです。少なからず興味を持ってくれた、貴重な見込み客。それを「今すぐ客」だけ拾って、あとは寝かせてしまう。展示会の出展料を考えると、なかなかの損失です。
今回は、集めた名刺を眠らせず、“商談後”を動かし続ける仕組みについて、弊社の実例を交えてお話しします。
弊社のやり方:名刺を「データ」にして、メルマガで追いかける
弊社でも展示会や商談で名刺を交換しますが、束のまま放置はしません。
ざっくり言うと、名刺をデータに変えて、定期的にメールで接点を持ち続けるという流れにしています。具体的には、こんな手順です。
① 名刺を「Eight」に登録する
弊社では名刺管理に Eight(エイト)の Team プランを使っています。
メール交換や名刺交換をした相手を Eight に登録しておくと、撮影するだけで名刺がデータ化されます。紙のままだと「探す」「打ち直す」が発生しますが、データにしておけば検索もできて、担当者間で共有もできます。
ポイントは、個人ではなく組織(チーム)として名刺を管理すること。
個人のスマホアプリで管理していると、その人が異動・退職したときに、せっかくの人脈ごと消えてしまいます。組織で持っておけば、会社の資産として残ります。
② 名刺データをダウンロードして、メール配信ツールに登録する
Team プランなら、登録した名刺情報をダウンロード(書き出し)できます。
展示会によっては、現地でQRコードをスキャンしたデータを後からCSVで一括ダウンロードできるサービスもあります。
弊社では、それを 「楽楽メールマーケティング(旧:配配メール)」というメール配信ツールに登録しています。
ここがキモです。
名刺を「ただのデータベース」で終わらせず、メールを送れる状態(配信リスト)にまで持っていく。ここまでやって、はじめて名刺が“動き出す”準備が整います。
③ メルマガで、定期的に接点を持つ
あとは、登録したリストに向けてメルマガを送るだけです。
新製品や技術情報、お役立ちネタ、そして——次の展示会の案内。
「○月○日から、△△展に出展します。ブースは□□です」
この一通が、眠っていたはずの名刺を「また会いに行こうかな」に変えてくれます。一度ご挨拶した相手なら、まったくの新規より、ぐっと足を運んでもらいやすくなります。
つまりこの仕組みは、今回の名刺を、次の展示会の集客に再利用できるということでもあります。1回きりで終わらせず、ぐるぐる回していくイメージです。
なぜ「メルマガ」なのか?すぐ売れない相手こそ、追いかける価値がある
「メルマガって古くない?」「そんなに送って、嫌がられないの?」と思うかもしれません。
でも、製造業の購買は時間がかかるのが普通です。今は予算がない、今は既存の取引先がいる。でも半年後、1年後に「そういえば、あの会社…」と思い出してもらえるかどうか。
逆の立場で考えると、自分自身も「今は取引がないけれど、そのうち必要になるかも」という理由で、受信し続けている企業のメルマガがあるはずです。
すぐに商談にならない見込み客を、忘れられないように、ゆるく追いかけ続ける。
これがメルマガの役割です。派手さはありませんが、「思い出してもらう」仕組みとして、地味に効きます。
電話や訪問でこれをやろうとすると、人手がいくらあっても足りません。インサイドセールスを使う方法もありますが、それなりのコストがかかります。
メールなら、リストにまとめて一斉に送れる。少人数でも、たくさんの見込み客と接点を保てるのが大きな強みです。
また、メルマガは現在でもまだまだ第一線のマーケティングツールです。
大企業も今なお使っています。
ここからが本題:メルマガの“リンク先”、ちゃんと商談を動かせますか?
さて、ここまでは「名刺を眠らせない仕組み」の話でした。
でも、Web制作もしている会社として、もう一歩踏み込みます。
メルマガを送ると、興味を持った人はリンクをクリックして、自社サイトを見にきます。
新製品の案内なら製品ページへ。展示会の案内ならお知らせページへ。
このとき、たどり着いた先のサイトが“商談を動かす受け皿”になっているか——ここが、実は一番大事なポイントです。
どんなに名刺を集めて、丁寧にメルマガを送っても、リンク先のサイトがスカスカだったら、そこで止まってしまうからです。
「メルマガは頑張って送っているのに、問い合わせが増えない」という会社は、たいてい入口(名刺・メール)ではなく、受け皿(サイト)の側に原因があります。
製造業サイトで、“商談後”を動かすために用意しておきたいのは、たとえばこんなものです。
- 導入事例・実績:「自社と似た業界・規模の会社が使っている」と分かると、一気に安心感が生まれます
- 技術や強みの説明:何ができる会社なのか、専門外の人(決裁者)が読んでも分かる言葉で
- 問い合わせ・資料請求の導線:「もっと知りたい」と思った瞬間に、迷わず行動できる入口を用意しておく
メルマガはあくまで「思い出してもらう」入口。
そこから先で実際に商談を動かすのは、自社サイトの中身です。入口と受け皿、その両方がそろって、はじめて名刺が成果に変わります。
まとめ:名刺は「集めて終わり」ではなく「回して育てる」
展示会で集めた名刺を成果につなげる流れを、弊社の経験からまとめると、こうなります。
- 名刺はデータにする:紙の束のままでは動かせない。組織(チーム)の資産として管理する(弊社は Eight Team)
- メールを送れる状態にする:配信ツールに登録して、リスト化する(弊社は楽楽メールマーケティング)
- メルマガで追いかける:新製品・お役立ち情報・次の展示会案内で、ゆるく接点を保ち続ける
- 受け皿のサイトを整える:メルマガのリンク先=自社サイトが、事例や導線で“商談を動かせる”状態になっているか
大事なのは、名刺を「集めて終わり」にしないこと。
そして、追いかけた先の自社サイトを「商談の受け皿」として整えておくこと。この2つがそろって、ようやく出展料に見合う成果が回り始めます。
引き出しで眠っている名刺の束は、まだ商談になっていない見込み客のかたまりです。
仕組みさえつくれば、そこから少しずつ、次の引き合いが生まれてきます。
「名刺は集まるけど、その後が続かない」「メルマガを送りたいけど、リンク先のサイトに自信がない」——もしそんなお悩みがあれば、入口から受け皿まで、まとめてご相談ください。
ちなみに弊社は「楽楽メールマーケティング」の代理店でもあるので、サービスのご紹介もスムーズです。