コラム
「かっこいい」が命取り?製造業サイトのリニューアルで陥る『英語メニュー』の罠
2026.02.18
リニューアル後のサイトを見て、社長や社内メンバーは「今風になった!」と喜んでいる。しかし、肝心の取引先からは「前のほうが使いやすかった」と言われる……。
そんな悲劇を経験したことはありませんか?
なぜ「英語メニュー」は嫌われるのか
デザイン性を高めようとすると、メニュー(ナビゲーション)を英語にしたくなります。
Products→ 製品情報Solution→ 課題解決・事例Company→ 会社概要Contact→ お問い合わせ
一見スマートですが、BtoBの現場(特に製造業)のユーザーは「1秒でも早く、目的の仕様書や図面に辿り着きたい」と考えています。
英語メニューは、脳が一瞬「翻訳」というステップを踏むため、ユーザーに無意識のストレスを与え、離脱の原因になります。
「かっこいい」と「使いやすい」の決定的な違い
製造業のサイトを訪れるのは、デザイナーではありません。
「現場の設計者」や「多忙な購買担当者」です。
| 項目 | 陥りがちな「デザイン重視」サイト | 成果を出す「機能重視」サイト |
| メニュー表記 | Technology(かっこいいが抽象的) | 技術・設備一覧(一目で内容がわかる) |
| 導線 | 凝ったアニメーションで動きが遅い | 迷わず3クリック以内で目的に辿り着ける |
| 写真 | 海外の素材サイトのようなイメージ画像 | 自社の工場、設備、職人の顔が見える写真 |
現場が求めているのは「おもてなし」ではなく「最短距離」
製造業のWebサイトは、いわば「デジタル上のカタログ」であり「24時間働く営業マン」です。
高級ブランドのサイトのような情緒的な美しさよりも、必要な情報が整理され、どこをクリックすれば何があるかが一瞬でわかる「情報の透明性」こそが、信頼感に繋がります。
NG例: メニューが全部英語。マウスを合わせないと日本語が出てこない。
OK例: 日本語をメインにし、デザインのアクセントとして英語を小さく添える。
リニューアルで失敗しないための「逆引き」チェックリスト
□ 中学生でも一瞬で意味がわかる英語か。
□ サイト内検索窓は、目立つ場所にあるか。
□「製品名」や「型番」で検索した人が、直接そのページに辿り着けるか。
□ 経営陣の「好み」が、顧客の「利便性」を上回っていないか。
本物の「ブランド」は使いやすさに宿る
本当の意味で「進んでいる」製造業サイトとは、見た目がキラキラしているサイトではありません。「知りたい情報が、あるべき場所に、わかりやすく置いてある」サイトです。